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どうか、私を愛してください。
第24章 引き寄せるカギ
今まで病院でもたくさんの人に会ってきたけど
あんな冷たい眼の人に会ったことない。
どうして、あんな冷たい眼をしているんだろう――
「てか、日本人……だった。」
日本語で話しかけられたから日本語で話しかけたが
日本人だったってことに今更気づいた。
“ビ―――”
「え……?」
恐る恐るドアを開けると隣の男が立っていた。
「あ、あの……」
「これ。」
「あ……」
「鍵だから届けに来た。」
タイムカプセルの鍵を落とした時に鍵穴から外れたようで庭に落としたままだった。
「ありがとうございます。」
ぐぅ~とお腹の音が男のほうから聞こえてくる。
「お腹……空いているんですか?」
「まぁ……ずっと食べてないんで。」
「ずっとって……どのくらいですか?」
「わからない。」
「はぁ!?ちょっとここに座って!」
「は!?ちょっと……」
「はい、どうぞ!!」
「どうぞって言われても……」
「日本に比べたらあれかもしれないけど、アメリカでだって日本みたいなカレー作れるのよ。」
「……悪いけど…」
「味はまずくないよ。日本から送ってもらったルー使っているし。」
「……」
この人、本当に顔色が悪い。
まるで、遥人が眠った日のように――
そう思ったらこの人を生かさないといけないって
何でか思ってきちゃって……
「おせっかいなのはわかってる。だけど、あなたのその顔見たら看護婦としてもそのまま帰したくない。カレーじゃなくてもおかゆとか何か食べたいものがあったら教えて?でないとあなた死ぬわよ?」
私の押しに負けて男性がカレーを黙々と食べ始めてくれた。
「よかった……」
男性が食べ始めてから自分も一緒にカレーを食べ始めて気づいた。
こんな風に誰かと食事をするのは久しぶりだ。
前は目の前には遥人が当たり前のようにいて一緒に食事をしていたのに
遥人じゃない男の人と一緒にテーブルを囲んで食べているのが
不思議で仕方ない。
寂しがり屋の私に遥人がプレゼントしてくれたみたい。
「美味しい。」
「え?」
「久しぶりに美味しいもの食べた。ありがとう。」
あんな冷たい眼の人に会ったことない。
どうして、あんな冷たい眼をしているんだろう――
「てか、日本人……だった。」
日本語で話しかけられたから日本語で話しかけたが
日本人だったってことに今更気づいた。
“ビ―――”
「え……?」
恐る恐るドアを開けると隣の男が立っていた。
「あ、あの……」
「これ。」
「あ……」
「鍵だから届けに来た。」
タイムカプセルの鍵を落とした時に鍵穴から外れたようで庭に落としたままだった。
「ありがとうございます。」
ぐぅ~とお腹の音が男のほうから聞こえてくる。
「お腹……空いているんですか?」
「まぁ……ずっと食べてないんで。」
「ずっとって……どのくらいですか?」
「わからない。」
「はぁ!?ちょっとここに座って!」
「は!?ちょっと……」
「はい、どうぞ!!」
「どうぞって言われても……」
「日本に比べたらあれかもしれないけど、アメリカでだって日本みたいなカレー作れるのよ。」
「……悪いけど…」
「味はまずくないよ。日本から送ってもらったルー使っているし。」
「……」
この人、本当に顔色が悪い。
まるで、遥人が眠った日のように――
そう思ったらこの人を生かさないといけないって
何でか思ってきちゃって……
「おせっかいなのはわかってる。だけど、あなたのその顔見たら看護婦としてもそのまま帰したくない。カレーじゃなくてもおかゆとか何か食べたいものがあったら教えて?でないとあなた死ぬわよ?」
私の押しに負けて男性がカレーを黙々と食べ始めてくれた。
「よかった……」
男性が食べ始めてから自分も一緒にカレーを食べ始めて気づいた。
こんな風に誰かと食事をするのは久しぶりだ。
前は目の前には遥人が当たり前のようにいて一緒に食事をしていたのに
遥人じゃない男の人と一緒にテーブルを囲んで食べているのが
不思議で仕方ない。
寂しがり屋の私に遥人がプレゼントしてくれたみたい。
「美味しい。」
「え?」
「久しぶりに美味しいもの食べた。ありがとう。」

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