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第15章 小さな心と信じる道

「しないですよ。」
「でも片桐さん」
「もう良いでしょう、黙って下さい」

そう言うと黒野は首に手を回しキュッと引き寄せると愛良の唇に自身のそれを重ねた。

見つかった…

感情が悟られた…

もしかしたらもう一緒にはいられないかも知れない…

それでも手を離すことは出来なくて…

そんな気持ちを抱いたまま黒野は何度も何度も重ね合った。

「ゆーと…」
「黙って下さい…唇噛みますよ？」
「ﾝ…ﾁｭｸ…」
「ﾝ…」

そうして何度となく重ね、絡め合う２人。力が抜けそうな愛良の腰を抱き倒れないように支えたまま黒野はずっとこの時間を…愛良の柔らかい舌を感じていた。