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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第27章 第十一話 【螢ヶ原】 其の参

細い眼を愕きに真ん丸にして、伊勢次はお彩の腹の辺りを恐る恐る見る。
―あっ、また、動いた!
その間にもお彩が叫ぶと、伊勢次は窺うような顔でお彩を見た。
―触ってみても、良いかな?
お彩が頷くと、伊勢次はおっかなびっくり、まるで腫れ物でも触るかのような手つきで腹にそっと手のひらを当てる。その途端、ギョッとしたように飛び上がり、慌てて手を放して後方へ下がった。
―ほ、ほんとだ。動いてる。
と、それでもなお信じられぬという表情で、惚けたようにお彩を見つめていた。
―あっ、また、動いた!
その間にもお彩が叫ぶと、伊勢次は窺うような顔でお彩を見た。
―触ってみても、良いかな?
お彩が頷くと、伊勢次はおっかなびっくり、まるで腫れ物でも触るかのような手つきで腹にそっと手のひらを当てる。その途端、ギョッとしたように飛び上がり、慌てて手を放して後方へ下がった。
―ほ、ほんとだ。動いてる。
と、それでもなお信じられぬという表情で、惚けたようにお彩を見つめていた。

