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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第24章 血の因果( インガ)

「お前に話す必要があるというのか」
ヒデアキは答えをはぐらかした。
「……彼女の首についた痕。それがお前のものだと言うなら話は変わるのだが」
「……」
「どうなのだ?」
カルロは自分の胸にすがる彼女の髪を掻き上げ、シャツの衿から見えた紅いキスマークに目を落とした。
付けたのは自分ではない。ハルトだ。
そして、けしかけたのは……自分だ。
「話をそらすな、面倒臭い…」
「答えないならお前は無関係だと言う事だ」
「……ッ」
「立ち去りなさい」
カルロが現れようと欠片の動揺も見せないヒデアキは、威厳ある態度で息子に接する。

