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eyes to me~ 私を見て
第61章 プリキー大作戦



「いいの……こうして一緒に居られるだけで……」

 桃子は三広の胸に顔を埋めた。

「うん……俺も、凄く、嬉しい……」

 桃子と出会い、守ってあげたい、という感情を初めて知った。
 笑わせたくて、時には滅茶苦茶になるまで抱き締めたくなるし、泣いていたらそっと寄り添ってあげたいと思う。
 新幹線に乗れば2時間程の距離だが、バンドの活動で多忙でおいそれと会いに行けない。
 会えない間、他の誰かに奪われてしまったらーー何かの拍子にそんな思いに囚われてしまう事もあった。
 それは、一人で居る時とは限らない。
 移動中に、寄り添う見知らぬ恋人達を見掛けた時、ライヴ会場の外で出待ちをするファンの中に似た女の子を見付けてしまった時など、それは突然に三広の心を苛んだ。



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