この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
eyes to me~ 私を見て
第61章 プリキー大作戦

好きな人が出来ると、寄せては返す波の様に、甘い気持ちと苦い感情が交互に押し寄せて、時には飲み込まれそうになるのだという事を身を以て知った。
だから信じられない。
綾波が、あんなに愛している美名を一人にしている事が。
三広が鼻のティッシュを抜き取りダストシュートに放り投げると、見事に狙い通りその中へと落ちる。
「……俺、桃ちゃんがナンパされてるのを側で見てた時……スッゲー嫌だった……
もっとコテンパンにやっつけてやれば良かった」
「守ってくれたじゃない……嬉しかったよ?でも、三広くん、女装可愛すぎ……」
桃子は頬を膨らませ、唇を突き出してそっぽを向いた。

