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eyes to me~ 私を見て
第55章 独りぼっちの歌姫

「ほ……本当にごめんさないっ!初めてするお電話がこんな時間で……!で、でも、どうしても菊野さんにお聞きしたい事があって……!」
美名はベッドの上に正座して何度も頭を下げていた。
菊野がクスリと笑うのが聞こえる。
『いいのよ……私も何故か眠れなくてね?
誰かとお話したいなあ、なんて思ってたところなの……』
「ほ……本当ですか……?でも」
『美名さん、いいのよ?……何かお話があったのでしょう?……言ってごらんなさい?』
美名は逸る胸を片手で押さえ、深呼吸してから意を決して切り出した。
「剛さんと……昔、愛し合っていた……んですか?」

