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eyes to me~ 私を見て
第53章 暴かれる秘密

西野は掴みかかろうとする真理をヒラリとかわし、掌を二人に振り鈴を転がすような声で言った。
「今にわかるわ……でも、そうなったら……あなた方にはあの子を色男のマネージャーから奪うチャンスじゃないかしら?うふふ」
「はあっ?何の事だよ」
「……?」
怪訝な顔をする真理と翔大をよそに、西野はプイと背を向けて男の腕を取ると
「マスター、また出直すわね?……じゃあ、素敵なお二人さん、チャオ!」
と捨て台詞の様に言い出ていった。
唖然とする二人に、バーテンが無言でバスタオルを渡してきた。
「ありがとう」
翔大はタオルを頭から被り、西野が出ていったドアを暫く睨んでいたが、溜め息を吐いてまた座る。
「マスター、"xyz"を二つ」
バーテンは頷き、カクテルを作り始めた。

