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eyes to me~ 私を見て
第53章 暴かれる秘密

「お、おい翔大……びしょ濡れじゃんかよ……酒なんか飲んでる場合かよ!早く着替えた方が」
「ふ~ん、心配してくれるのか?」
「ば、バババカッちがわあ!」
濡れた髪の翔大の妙な色気の瞳に、真理は何故か照れて赤面してどもる。
「今日の締め括りに乾杯しようぜ……このカクテルの由来、知ってるか?」
バーテンが差し出したグラスを傾けて、翔大がライトに煌めく液体を眺めて呟いた。
真理が首を振る。
「――"もう後が無い"て事さ」
「……?」
真理が目を見開くと、黙っていたバーテンがグラスを拭きながらボソリと付け加える様に言った。
「ネガティブな言葉にも聞こえますが、解釈は他にもあります……
もう後が無いというのは、逆に言えば
"前に進むんだ"という決意とも取れる、と私は考えます」

