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第53章 暴かれる秘密

｢今日はパーティでもしてたんじゃないのか？｣
｢……う、う……まあね｣

　真理は決まり悪そうにグラスを飲み干す。
　翔大は全てを見透かす様に笑った。

｢おおかた、綾波と美名がイチャイチャする場面でも見て逃げてきたんだろ？｣
｢ぶ―――っ｣

　酒を吹き出して、バーテンダーの顔に直撃する。

｢ああっ！すんません……わざとじゃないんです――！｣

　真理は半泣きでポケットからハンカチを出してバーテンダーの顔をゴシゴシ拭いた。
　翔大は腹を抱えて笑い転げている。

｢テメェのせいだからな！ぎゃー！すいませんっ｣

　真理はバーテンダーの頭を屈強な手で掴まえ、力を込めて顔を拭き続けていたが、店のドアが開いて入ってきた人物を見て動きを止めた。