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eyes to me~ 私を見て
第53章 暴かれる秘密

目深に黒い帽子を被り、モノトーンのワンピースに金色の大きなイヤリングと、華奢な腕にも金色のバックルを嵌め、赤のピンヒールを響かせて黒人男性と入って来たのは紛れもない西野未菜その人だった。
口をパクパクさせて唖然と見つめる真理に、翔大は座る様に促す。
「……おいでなさったな……この店は西野未菜の行き付けだからな」
「そ、そうなんか!」
「まあ、俺も此処はまだ二度目だし、彼女をここで見たのは初めてさ」
「おいっ!呑気にしてる場合じゃないぜ!
あの西野が、お前との事を知って美名に陰湿な虐めをしたんだからな!」
「……何?」
翔大の眉が動く。
奥のテーブル席に男と腕を組んで座った西野だが、二人に気づいて目を見開き、男に
「ちょっと待ってね?ハニー」
と囁くと、腰を揺らしながら笑顔を浮かべて二人の側へとやって来た。

