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それでも大好きなんだーっ!
第5章 大和撫子、豹変⁉︎
「……ごめんね」

呟くように謝ってうさこは席に着く。

机にうつ伏せるうさこの両脇に、誰かが座った気配がする。

顔を上げれば、右にもあ。左にくるみ。

2人共、無言のままこちらを睨んでいる。


「翼先輩、”学内一の悪女” といたよ?」

「あたし、悪女 嫌いーっ!」

「近寄るのも怖いよね」

教室内の会話に、うさこの両脇の視線がキツくなる。


(つーくん……多佳子さんと……する……のかな……)

チクッ…とした胸の痛み。

そして、

(胃が痛い……)

うさこらしからぬ、ストレスからの胃痛。


「バーカ」

「バカ女」

講義の間、

ボソボソと両脇から呟かれる言葉は、うさこの胃をキリキリと締め付ける。


「別れろよ」

「振られろ」

さっきまで友達だと思ってた もあ。

(ずっと心配してくれてたのに、私が別れないなんて言ったからかな…)

一人ぼっちには慣れている。

陰口を叩かれるのも慣れている。

だけど…友達だと思っていた分……キツイ。


唇を噛み締めるうさこ。

(後で謝ろう……)

そう決め、聞こえないふりをして俯いた。



半分程進んだ講義。

(痛い…お腹……キリキリする……っ‼︎ )

うさこはもう、それどころではなかった。

治らない腹痛に、机に顔を伏せ、拳を握り締める。


「……永瀬?」

天の声。マイク越しの教授の声に、講義が止まる。


「顔色悪いぞ?大丈夫か?」

肩を揺さぶられ、だるい身体を起こしたうさこ。その表情に、教授はギョッとした。


「冷や汗すごいな……誰か医務室に……」

普段のうさこを見知るこの教授だからこそ、今のうさこの様子が尋常ではないことに気付いてくれた。

だけど、

(医務室…っ…つーくんと多佳子さんが…)

先程 多佳子に告げられた場所。戦場に行くのは1人がいい。


「大丈夫です!1人で行けます!」

立ち上がったうさこは、フラフラと教室を出て医務室へと向かった。



医務室前で、

何度も深呼吸をして、

ドアに手を掛けては躊躇して、

それを繰り返す度に胃痛は酷くなっていき、

ガラ…

胃痛に負けたうさこは、静かにドアを開けた。

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