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アンバランスなsweet
第23章 対峙する心

好きだって言う気持ちがそのまま、私の躯を狂おしく熱くさせ、その気持ちの先には―――。
だから、初めては――好きなヒトがいい。
………真くんが、いい。あの日私はそう思った。
あくまでも私の気持ちだけで、真くんの気持ちはわからない。
でも、そう思ったのだ。
真くん達と一緒だった時は、私に対して締め付けというか、独占欲が強かった片桐さんの態度だったけれど。
それとは違う、今の優しい片桐さんは私が良く知るいつもの片桐さんだったから、その態度に少しホッとする。
「いつまでも玄関に立ってるのも何だから、早く中に入って。
昨日紫乃が買ってきてくれたデザート、一緒に食べよう?」
―――片桐さんは嘘…つかないもの、ね。
片桐さんに促されるまま、私はアパートの中に入る。
「昨日の場所に座って待ってて。今、お茶の支度するから」

