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LowとChaosの間…
第14章 天津宮殿
「なんと……お前、軍使に行ったのか!? なんという命知らずな!軍使殺しが発端の戦争ぞ」

「…………准将め…」

紫苑誠は聖剣を鞘に戻し、書斎を出ようとした。

「何処へ行く?」

「雪香姫を宮殿にお連れするのでしょう? 修道院に行ってきます」

「会ったことはあるか?」

「ありませんが、行けばわかりますよ」

「ならいい……」



-*-
紫苑成治が書斎に一人になって、数刻。

「手配いたしたしました……旦那様」

老年の従者が入ってきた。

「おぅ……倅を殺すつもりで仕掛けてやれ」

成治はブランデーを瓶のまま口に一気に含む。

そして、

「息子を天津の皇帝にする……我が紫苑家の血がロージアを撃退し、これからの天津帝国を牛耳るのだ!」

瓶を床に叩きつけた。

「旦那様も恐ろしいお方だ……一か八かの賭けですぞ。一人で数十人の野盗と戦えるものではありません」

「これで死ぬようであれば、それまでの男よ……あいつが皇帝になればイヴァリスもロージアとの戦いに天津側として参戦する……。
聖剣と紋章の盾を持って凱旋したヤツの凛々しい姿を見たとき……ワシは確信したのだ」

成治は机にある、亡くなった妻の写真立てを手に取った。

「ワシとお前の子が天津の歴史に永遠と残る英雄王と呼ばれよう!」


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