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LowとChaosの間…
第6章 混血の王子
倭暦1840年.
大和連合国.紅蓮―-

南北戦争開戦10年前である。

壮漢な若い侍が、赤毛の馬を揺らすようにゆっくり進んでいた。
後ろには赤銅色に焼けた野良仕事帰りの娘を乗せている。

若い侍は、鞍馬紅生(クラマコウセイ)。
娘の名は麒麟(キリン)。
馬の名は赤毛(アカゲ)と名づけられている。


「どうじゃ、麒麟、俺との結婚、了見してくれるか?」

侍は照れる様子もなく娘に愛を告白した。

「嫌じゃ、侍は好かん」

娘は即答で答えた。

「なんでじゃ?」

「侍は戦うからじゃ」

「俺は戦わん、息子ができたらそいつに家督を継がせてお前ン家(チ)の麦畑で働くから」

「それじゃあ……子供と暮らせなくなるわ―-!?」

娘はしまった、と苦い笑いする。

「なら、子供が成人するまでは侍でいさせてくれぬか。父上は人間じゃから早い段階で家督を俺に譲る。俺も半妖だから早い段階で息子に城を譲るわい。息子の血は俺と違って人間味はなかろう」

そう、
紅生は人間の父と魔人の母を持つ混血の魔人なのだ。
母が人間の場合は混血の人間となる。

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