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やさしいキスをして?
第10章 番外編

『な…によ…』
中学からずっと見てた…?
なら、どうして…
『何よそれ…勝手なこと言わないで!』
どうして今は見てくれてないの?!
『私の気持ちなんて、全然分かってないくせに!全部分かった風に言わないでよっ!』
『園山さ…』
嘘つき。全然見てないくせに。いつも目を逸らしてばっかりで、今日だって私のこと…ちゃんと見てくれてなかったくせに!
『もういい…三島くんなんか、大っ嫌い!』
信号が点滅し出した内に、今度こそ走って逃げた。もう限界。これ以上三島くんの側にいたら、きっと立っていられなかった。
ズササァ…!
マンションの敷地に入って、エントランス扉の前。派手にコケた私は、震える足を抱えてうずくまった。
『〜〜うぅ…!』
激痛でまるで目の前が霞んで見えた。

