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やさしいキスをして?
第10章 番外編

『悪いのはあの男だけど、あなたもあなたよ。』
まだ座りこんでる僕に振り返って
『あなたも男なら、ハッキリ言った方がいい。簡単に謝るなんて、自分が可哀想だわ。』
優しい顔に似つかわしくない、キッパリとした口調。正論を投げつけた彼女は、そのまま足早に去って行った。
名前も知らない彼女の言葉。
それが…
『せ…生徒会だ…!』
僕を生徒会へ駆り立てた。
物事の善悪。それを見極める正しい考え方。そして正しい発言。この学校にいる全生徒が気持ち良く過ごせる環境づくり…それに尽力したいという気持ちが、猛烈に湧き起こった瞬間だった。

