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やさしいキスをして?
第10章 番外編

『ゆうひ、もっと優しくできないの?!』
『何言ってんだ、早く行かなきゃさっきの奴、取り逃がすだろっ!』
『もう、あんなの放っときなさいよ。』
『ダメだ!おれのあさひにぶつかりやがって、あのヤロー!』
『もー!待ちなさいったら!』
尻もちをついた僕の頭上で、世話しない男女の会話が聞こえる。視界はボヤけて見えないが…
『あなた、大丈夫?』
ふいに隣りから聞こえた、柔らかい声。
『これ、メガネ。踏まれてないから安心して。』
手に持たせてくれた眼鏡をかけると…
『ケガはない?』
天使のような微笑みが、そこにはあった。

