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やさしいキスをして?
第10章 番外編

『じゃあ私そろそろ…』
『送ります。』
『え?』
『僕が責任を持って送り届けます。行きましょう!』
急にキリッとした顔つきになった三島くんは、私の腕を掴んで歩き出した。改札を抜けホームまで上がり、ちょうど来ていた各停車両に乗り込んだ所で、ようやく早歩きから解放された。
『み、三島くん…?』
『はい?』
『あの…う、腕…少し痛いかなって…』
ぎゅうっと力が込められているそこへ視線を移すと、三島くんは跳ねるように飛び退いた。
『うわぁあああ!すみませんッッ!!』
『う、ううん…?気にしてないよ?』
まるで人が変わったみたいに、無言でグイグイ引っ張って行く姿には正直驚いたけど…手を離した三島くんは、元の三島くんに戻ってるみたい?

