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やさしいキスをして?
第10章 番外編


『ん…?』

『まどか、目が覚めた?』

『あれ…お母、さん…?』


気がつくと、自分の部屋の天井が見えた。私はベットに横になっていて、お母さんが上から覗きこんでいる。私……なんで寝ているんだっけ?


『ちょうどお粥を持ってきたのよ。お薬飲むためにも、少し食べたほうがいいわ。起きあがれる?』

……?

『覚えてるかしら…?まどかね、熱が上がって、授業中に倒れちゃったのよ。』

あ…そういえば、授業を受けていたんだ!

『学校は……?』


お母さんはゆっくり説明してくれた。私が熱で倒れてしまって、連絡を受けたお母さんが慌てて駆けつけてくれたこと。その足でタクシーを使って病院へ寄って、診察を受けてから帰宅したのだと言う。
そういえば…途切れ途切れに、そんな記憶がある気がする。



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