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せめて夢の中だけでも
第41章 another story。side秋雨
家に着き、凛ちゃんを先に中へと入れ
俺は鍵をしようと背を向けた。
その時だった…
ドサッと鈍い音が俺の背中で音を立てた。
えっ…?
振り返れば…
色を感じないほどの青ざめた凛ちゃんが倒れている。
…嘘だろ…
血の気が引くのが解った。
「凛ちゃんっ!!」
駆け寄り抱きかかえるも反応はない。
震える手で携帯をポケットから出し電話をかけた。
…早く…早く…
「仁さんっ!凛ちゃんが…凛ちゃんが倒れた!」
電話を取った仁さんにすぐさま叫んだ。
「…どうしよう、仁さん…」
「落ち着け!秋雨!先ずは救急車を呼べ。」
低い冷静な声が、俺を正気に戻していく。
「…わ、わかった」
一度、電話を切るとすぐに救急車を呼んだ。
掴んだ手が冷たくて…
俺自身も生きた心地がしなかった。

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