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~ 愛しい人へ ~
第4章 ~ ご主人様を想う ~
とても驚いた……。


わたしが、理性で封じ込めていることを…見抜かれている。


そう、本能のまま…素直に感じたいと思っている。


でも理性で……制御している。


恥ずかしいから。


軽蔑されたくないから。


好きな人に嫌われるのが……怖かったから。


慎二さんは、それをわかっている。


そして、慎二さんの住んでいるところにも…


驚いた。


逢いたいと思っても、逢える距離じゃなかった。


え…、わたし、何考えているんだろう。


まだ、ちょっとしかメールを交わしていないのに…。


逢いたい…なんて。


連続で、メールが届いていたので、
そちらにも目を通した。


『なぜ、私がななさん自身が
 もっとも奴隷に適していない。と、思うのに、
 ななさんに、興味を持ったのか…。
 との質問ですが、お答えします。


 1 先ほどのメールに書きました。


 2 ななさんは、間違いなく素敵なマゾ女です。


 3 プライドが高く羞恥心がある。


 4 M女であり奴隷ではないが、
   素敵な奴隷になる可能性を秘めている。


 5 年齢は、充分魅力的ですよ。


 私はS男として、
 そのような未成熟なM女のプライドを調教により壊していき、
 理性の蓋を取り払い、本能に忠実で、
 淫乱な変態マゾ女に育てて行く過程が大好きだからです。


 また、調教してください。奴隷になりたい。
 という投稿ですが、
 やはり、同じようにメールでいろいろお話し、
 嗜好や性格を確認する過程を経ますし、
 私のS性に合わなければ、ご縁がなく、
 私からお断りすることもあります。
 慎二』


不思議だった。


Sの方に、Mだと認めてもらい、喜んでいるわたしが。


自分の経験がないことで、褒められ認められることは
とても嬉しかった。


少しずつ、この世界に進んでいける気がした。


でも、


私のS性に合わなければ、ご縁がなく、
私からお断りすることもあります。


の一文が気になった。


わたしは慎二さんにお断りされないだろうか……。


そして、なぜこんなにも


慎二さんの感情に左右されているのか……。


掘り下げて考えるのは、後にしようと…先送りした。



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