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~ 愛しい人へ ~
第4章 ~ ご主人様を想う ~
慎二さんからの返信がきた。


彼からのメールは、いつも私をドキドキさせた。


『ななさん、


 貴女は内面から湧きあがってくる願望には敵わない。


 と、どうして私が、そう思うかとの質問ですが、


 単純に、貴女は自分は本当にマゾなのか、本物のマゾじゃないのか。
 と、思い当たることがたくさんあるのに葛藤しています。
 そして、それを認めず解放せずに理性で縛りつけて生きていませんか。
 人は、自分自身の本当の欲望にはいつまでも逆らえない…。
 自らの願望には敵わない。と、思ったからです。


 しかし、ななさんのメールの内容を読み返し、
 私は、解放という言葉の認識に大きな誤解があったように思いました。


 そして、私の言ったことは間違いで、
 容易にできることではないと思うようになりました。


 まず、M性の解放という意味について、
 私と、貴女の認識の確認をしたいと思います。


 貴女の言われるM性の解放とは、
 理性に縛られず、理性を放棄し、
 本能の部分で感じたことを、
 素直に感じるように感じたい。
 これでいいでしょうか。


 理性の制御のない状態での自分の性的な快感は、
 とてもいやらしく、淫らだが、
 理性の力が勝り(プライド)
 恥ずかしいことだし、相手に軽蔑されたくないから、
 それを貴女は、何年間も今まで続けてきた。


 もし、そうなら、これは簡単なことではないでしょう。


 これから、これを解放できるであろう条件を2人で考えてみましょうか。


 どうして、ななさんへ、メールしたのかとのことですが、


 私は、とある離島に住んでいるからです。


 リアルな調教も無理ですし、
 また、ななさんのメールの内容に興味を魅かれ、
 M女の方とメールでお話したかったからです。
 慎二』



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