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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第6章 真実を知る瞬間
 が、やはり、主のいない部屋とはどこかさびれた荒廃した雰囲気が漂っているものだ。
 どの部屋も似たような造りだが、ここは貴妃である芳華の室よりは幾分狭く、調度類も簡素だ。あまり位の高くない側室の部屋なのだろうか。
 そんなことを考えていられる中はまだ良かった。法明は芳華を室に連れ込むなり、部屋の鍵を内側から掛けた。それから、芳華を使われていない寝台に放り投げる。それでも身重の芳華を気遣ったのか、極力手加減しているのは判った。
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