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〝真〟MonsterRaper
第8章 お嬢様は無理難題をおっしゃる
「アズダール、洞窟を抜けると大木まではどのくらいだ?」

足元の凹凸に気を遣いながら、ダーベラは長身の男に訊ねた。
アズダールは一見、ダークエルフと見間違えるような端麗な顔つきと褐色の肌が魅力だ。
白エルフとゴブリンのハーフなどユグドラシルでは彼ぐらいであろう。
アズダールの父も徴兵で戦死している。
それゆえ、母であるゴブリンの里で暮らしてきた。

「距離で考えれば、ヒヒーンでも夜までかかります。
しかし、強力なモンスターもひしめいています…」

「樹海の王ニーズヘッグは休眠期であることは間違いあるまいな?」

「ニーズヘッグは、休眠期でございます。
しかし、ニーズヘッグより強いモンスターも存在します。
ヤツは好戦的だからこそ有名ですが、大木付近にはミリルミナの泉の主ユルルングル(蛇竜)、大地の妖精ベヒーモス、オーガの希少種と呼ばれる巨人鬼オーグル族など、キリがありません…」

アズダールは、額の汗を拭った。
説明するために考えただけだったが、それよりも強いアルラウネに挑もうというのだ。

「そうか…」

アルラウネが遠くに移動したという事であれば無理に追撃する必要はない。
コレが王女の考えだった。
失った多くの同胞の敵(かたき)と友人の仲間を救うためには、四人は命を懸けるつもりで中央部へ遠征してきたのだ。

「アズダール、休眠期であればニーズヘッグは寝ているってこと?」

今度はクローターがアズダールに訊ねた

「休眠期ってのは活動してないってだけで、戦闘になることもあるよ。
ただ、活動期と休眠期では戦闘力が違うってことさ」

「しかし、やっかいなところに行ったもんだ。
どうせなら強力なモンスター同士でつぶし合ってくれればいいのに」

クローターは一番前を歩いている。
偵察は彼の仕事でもあるからだ。
振り向きながらアズダールと話していると隊長にどやされそうで今度は前を見たまま意見を述べた。

洞窟は吹き抜けで樹海中央部に行く近道となる。
洞窟を抜けると大木が天を目指したかのように堂々としているのが見える。
樹海の中心点であるユグドラシルの大木だ。

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