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〝真〟MonsterRaper
第8章 お嬢様は無理難題をおっしゃる
目から顎にかけてざっくりと斬撃を受けた。
リンドブルムの視界は半分になる。

―‐死?

自分が死ぬだけなら、構わない。
だが、自分に信じてきた妻になんと詫びよう。

かつて求愛した時に彼女は…
考えている瞬間にも、次の斬撃が腕、脚、胴体部を襲ってきた。

僕が全責任を負うから……
絶対守るから…相手がドラゴンでも…
そう言って彼女は納得した…
今も巣で卵をあたた――

リンドブルムは崩れた。
何度も倒れまいと、踏ん張る姿勢が印象的だった。


「…もったいないが剥いでる時間は無い。洞穴に入って樹海の中央部を目指そう」

ダーベラは斬撃を繰り返した剣を布で拭うと鞘に戻し、指示をした。

鮫が口を開いたような洞窟がある。
ダーベラ達も入ったことはないし、どこに繋がっているかはわからない。
ユグドラシルの大木の方向に向かっているのは確かだ。

「ヒヒーンに乗ると足場が悪いな。引いて進むか」

ダーベラ達はヒヒーンとともにアルラウネの匂いをたどって進むとたくさんの藁(わら)を引きつめたリンドブルムの巣があった。
そこには、先ほどの翼竜より深緑な雌のリンドブルムがいた。

雄は狩りのために森林に近い緑、雌は洞穴で長期間の産卵期を過ごすため、深緑で洞窟にも対応した保護色になっている。

雌のリンドブルムは薄暗い洞窟で目を光らせ、ダーベラ達を睨んだ。
だが、威嚇などはしてこない。

「ダーベラ様…」

クローターが弓をダーベラに見せる。


「襲ってこなければ、戦わない。今は進むんだ」

リンドブルムは襲ってこなかった…。
だが、ダーベラ達が過ぎ去ったあとは、外をずっと見つめていた。



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