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コンプレックス
第3章 弟の会社

1人で夕飯を済ませた翔は、部屋で悶々としていた。
いつも通りの可愛い笑顔で話を聞いてくれていた愛里咲。
その笑顔が凍りついたのは『白取』の名前が出た瞬間だ。
ガチャッ
いきなり開かれるドア。
「兄貴、何があった?」
毎度の事ながら、ノックもせずに翔の部屋へと入ってくる琉。
「琉! 愛里咲ちゃん大丈夫か?」
ガバッと顔を上げた翔。
「今は寝てる」
そう言うと、琉は翔の机に付いている椅子へと腰掛けた。
雰囲気から、琉が愛里咲を心配しているのが伝わってくる。
「……どうしたんだろうな」
翔は神妙な顔付きで琉を見た。
「俺が聞いてんだけど?」
片眉を上げ、少しだけ翔を睨む琉。
「は?」
「愛里咲に何したんだよ?」
「───はぁっ⁈ お前っ、実の兄貴を疑うのか⁉︎ 」
弟の口から飛び出した言葉に、翔は声を荒げる。
「あの場には兄貴しか居なかっただろ」
「なっ…愛里咲ちゃんは何て言ってんだよ?」
「……何も言わねぇんだよ」
「あー…」
形のいいその唇をグッと噛み締める琉。
その仕草に琉の気持ちを感じ取った翔は、
琉の勤め先の子会社の感じの悪い担当 白取の話をし、
その話をした時から愛里咲の様子がおかしいと付け加えた。
いつも通りの可愛い笑顔で話を聞いてくれていた愛里咲。
その笑顔が凍りついたのは『白取』の名前が出た瞬間だ。
ガチャッ
いきなり開かれるドア。
「兄貴、何があった?」
毎度の事ながら、ノックもせずに翔の部屋へと入ってくる琉。
「琉! 愛里咲ちゃん大丈夫か?」
ガバッと顔を上げた翔。
「今は寝てる」
そう言うと、琉は翔の机に付いている椅子へと腰掛けた。
雰囲気から、琉が愛里咲を心配しているのが伝わってくる。
「……どうしたんだろうな」
翔は神妙な顔付きで琉を見た。
「俺が聞いてんだけど?」
片眉を上げ、少しだけ翔を睨む琉。
「は?」
「愛里咲に何したんだよ?」
「───はぁっ⁈ お前っ、実の兄貴を疑うのか⁉︎ 」
弟の口から飛び出した言葉に、翔は声を荒げる。
「あの場には兄貴しか居なかっただろ」
「なっ…愛里咲ちゃんは何て言ってんだよ?」
「……何も言わねぇんだよ」
「あー…」
形のいいその唇をグッと噛み締める琉。
その仕草に琉の気持ちを感じ取った翔は、
琉の勤め先の子会社の感じの悪い担当 白取の話をし、
その話をした時から愛里咲の様子がおかしいと付け加えた。

