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コンプレックス
第9章 弟の元カノ

注文を聞きに来た店員に、もう出るからと言って立ち上がる芙美。
愛里咲の方を向き、
「いいよ、芙由に返しとく。ストーカーも辞めるように言っとくわ」
ニッコリ笑ってお財布を振って見せる。
「あ、ありがとう」
少しだけホッとした愛里咲に、
「ま、言っても聞かないけどね」
芙美はすぐにそう言って可笑しそうに笑った。
そして、
「親も私も手ェ焼いてんの」
芙美の口から出たその言葉に、愛里咲の頭痛がまたぶり返してくる。
「……親って……ご両親は亡くなったって……」
昨晩、確かに芙由の口からそう聞いた。
悲しそうに顔を歪めた芙由に、どこか親近感を覚えたのだ。
それなのに…
「あはは!ピンピンしてるよ!芙由は虚言癖もあるから気を付けて」
サラリとそう言うと、芙由は手を振って店を出て行った。
愛里咲の方を向き、
「いいよ、芙由に返しとく。ストーカーも辞めるように言っとくわ」
ニッコリ笑ってお財布を振って見せる。
「あ、ありがとう」
少しだけホッとした愛里咲に、
「ま、言っても聞かないけどね」
芙美はすぐにそう言って可笑しそうに笑った。
そして、
「親も私も手ェ焼いてんの」
芙美の口から出たその言葉に、愛里咲の頭痛がまたぶり返してくる。
「……親って……ご両親は亡くなったって……」
昨晩、確かに芙由の口からそう聞いた。
悲しそうに顔を歪めた芙由に、どこか親近感を覚えたのだ。
それなのに…
「あはは!ピンピンしてるよ!芙由は虚言癖もあるから気を付けて」
サラリとそう言うと、芙由は手を振って店を出て行った。

