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コンプレックス
第9章 弟の元カノ

「頭痛い……」
余りの頭痛に、芽衣に家まで送ってもらった愛里咲。
双子を寝かし付けてくれた芽衣を玄関で見送り、フラフラと歩きながら寝室のベッドへと横になった。
横になれば多少はマシ…
そんな思い込みも出来ない程、頭で心臓が動いているかのように休みなくズキズキと痛む。
「─────…っ」
ウトウトする間も無く、ベビーベッドの陽向が泣き出す。
慌てて起き上がれば、グラグラと視界が回る程の目眩を起こし、再びベッドへと倒れこんだ。
起き上がれない愛里咲への催促かどんどん大きくなる陽向の泣き声が、痛みを増す頭に響き吐き気すら伴う。
「ごめん、陽向……ちょっと、待って……」
ベビーベッドの柵を下ろし、陽向の身体を自分の寝ているベッドへと引き寄せる。
余りに酷い目眩に起き上がれず、横になったままおしゃぶり代わりにおっぱいをしゃぶらせる。
ようやく泣き止み、満足そうにしている陽向。
その向こうのベビーベッドでは、不穏な空気を感じてか陽花が時折グズグズと声を上げている。
(お願い…陽花は泣かないで……)
祈るように目を閉じるが、横になっているのに治まる気配のない目眩に不安が大きくなっていった。
余りの頭痛に、芽衣に家まで送ってもらった愛里咲。
双子を寝かし付けてくれた芽衣を玄関で見送り、フラフラと歩きながら寝室のベッドへと横になった。
横になれば多少はマシ…
そんな思い込みも出来ない程、頭で心臓が動いているかのように休みなくズキズキと痛む。
「─────…っ」
ウトウトする間も無く、ベビーベッドの陽向が泣き出す。
慌てて起き上がれば、グラグラと視界が回る程の目眩を起こし、再びベッドへと倒れこんだ。
起き上がれない愛里咲への催促かどんどん大きくなる陽向の泣き声が、痛みを増す頭に響き吐き気すら伴う。
「ごめん、陽向……ちょっと、待って……」
ベビーベッドの柵を下ろし、陽向の身体を自分の寝ているベッドへと引き寄せる。
余りに酷い目眩に起き上がれず、横になったままおしゃぶり代わりにおっぱいをしゃぶらせる。
ようやく泣き止み、満足そうにしている陽向。
その向こうのベビーベッドでは、不穏な空気を感じてか陽花が時折グズグズと声を上げている。
(お願い…陽花は泣かないで……)
祈るように目を閉じるが、横になっているのに治まる気配のない目眩に不安が大きくなっていった。

