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第43章 Ｍ 卒業 Lesson

クッションの効いたソファーとセイジとの間に挟まれて身体が埋められる。

「んっ！！んっく…ぅ……」

押し付けられる熱い唇、逞しい腕に抱え込まれた頭、握られる手――――

まるで捕まえて離さないように、がんじがらめにされていくみたいだ。

いつもと様子の違うセイジを頭の片隅で不思議に感じながらも、激しく絡み合いどちらのものか分からないくらい溶ける舌に夢中でしゃぶりついていた。

クチュ…グチュ…ジュップ――――

溢れる唾液の海が出来るなら、そのまま溺れてしまいたい。

まるで性器を擦り合うみたいに触れるところがなくなるくらい、お互いの粘膜を扱いていく。

唇を歪ませながら一ミリも離れることなく顔の角度を変える度に、私の低い鼻先を筋の通ったセイジの鼻が掠っていった。

「うっ…ふぅぅぅっ！……んっ！」

小さな鼻だけの呼吸は苦しくて頭の芯が朦朧としてくる。

溺れる者は藁をもの状態に、ガッチリ握っているセイジの手の甲に思いっきり爪を立ててしまった。

「っ！！」

痛みのせいか一瞬セイジの動きが止まり、暴れていた舌も大人しくなる。

ニュル…チュプ…

滑る水音を鳴らしながら唇が離れ、舌も引き抜かれると、まだ名残惜しそうに透明な糸が繋がれたままだった。