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乳牛メイドのホルスタイン あの、かけがえのない日々のこと
第5章 第4話 海岸線の小旅行
 今度の長期休暇に海に行こう、と坊ちゃまに言われたのは彼の20歳の誕生日だった。

 2年前から上級学校に進学して日夜勉学と研究に励む生活を送っている坊ちゃまは平日は早朝と夜しか私と過ごすことがなくなって、身体のつながりも含めた私との関係は全く薄まってはいなかったけれど坊ちゃまと2人だけで過ごす時間が減ったことは寂しく思っていた。

 朝から豪華な料理を準備して坊ちゃまの誕生日を2人だけで祝い、いつものように彼の自室で激しく肌を重ねた後、坊ちゃまは私をたくましい胸板に抱きながらそう提案した。


 上級学校に進学する以前から坊ちゃまは勉学や球技の活動で、私は家事で忙しかったのでこれまでは2人で遠出する機会自体それほど多くなくて、ましてや内陸の都市に住んでいる私と坊ちゃまが海岸線の街を訪れて外泊する機会などこれまで一度もなかった。

 山奥の村で生まれ育った私にとって海に行くのは幼い頃からの憧れで、坊ちゃまは私の蔵書に海洋の自然風景や沿岸の人々の暮らしを記したものが多いことにかねてより着目していたようだった。

 日帰りで行くには大変ですねと答えた私に坊ちゃまはもちろん泊りがけだよと言って、その言葉が意味する所は今の私には容易に理解できた。


 それから坊ちゃまは次の週末に一緒に水着を買いに行こうとまで提案してくれて、私はその言葉通り坊ちゃまと街中にある衣料品店を訪れてお互いの水着を入念に試着した上で購入した。

 坊ちゃまに喜んでもらおうとあえて刺激的な水着を選ぼうとした私に坊ちゃまはその水着姿は僕の前だけで見せてほしいなと笑って話して、私は少し残念に思いつつも彼の優しい独占欲に胸が温かくなるのを感じていた。
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