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乳牛メイドのホルスタイン あの、かけがえのない日々のこと
第4章 第3話 永遠の記念日
その日、坊ちゃまは学苑の友達と街中の遊戯店に遊びに行くと言って朝早くに家を出ていた。
こんな時間から営業している遊戯店などないことは普段ほとんど遊びに出かけない私にも分かっていて、休日の予定は家庭教師の講義や探求学習のための図書館通いで埋まっている坊ちゃまが男友達と遊ぶのは平日だけであることも知っていた。
あの栗色の長髪の少女はどんな気持ちで坊ちゃまと待ち合わせをしているのだろうと思いながら、私は洗濯を終えた坊ちゃまの衣服を電気|鏝《ごて》で綺麗に伸ばして胸の奥から溢れ出るいたたまれなさを直視しないようにしていた。
今日は夕食前には帰ると話していた坊ちゃまは私が昼食を済ませたしばらく後に帰ってきて、玄関の扉を開いた坊ちゃまは無言でそこに立っていた。
お帰りなさいませ、と笑顔で声をかけた私を坊ちゃまは|一瞥《いちべつ》もせずに靴を脱いで玄関を上がって、そのまま2階の自室に入ってしまった。
それから坊ちゃまは夕食の時間が来ても部屋から出てこなくて、私はそろそろ頃合いだろうと考えて坊ちゃまの自室の扉を3回叩いた。
「坊ちゃま……」
「……」
「お夕食の時間です。どうか召し上がって頂けませんか?」
「ごめん、ホルスタイン。今日は食欲がないんだ」
「……では、お入りしてもよろしいですか?」
「……」
坊ちゃまが私の問いかけに無言でいる時は、肯定の意思を表している。
それから私は静かに扉を開くと、坊ちゃまの自室に足を踏み入れた。
こんな時間から営業している遊戯店などないことは普段ほとんど遊びに出かけない私にも分かっていて、休日の予定は家庭教師の講義や探求学習のための図書館通いで埋まっている坊ちゃまが男友達と遊ぶのは平日だけであることも知っていた。
あの栗色の長髪の少女はどんな気持ちで坊ちゃまと待ち合わせをしているのだろうと思いながら、私は洗濯を終えた坊ちゃまの衣服を電気|鏝《ごて》で綺麗に伸ばして胸の奥から溢れ出るいたたまれなさを直視しないようにしていた。
今日は夕食前には帰ると話していた坊ちゃまは私が昼食を済ませたしばらく後に帰ってきて、玄関の扉を開いた坊ちゃまは無言でそこに立っていた。
お帰りなさいませ、と笑顔で声をかけた私を坊ちゃまは|一瞥《いちべつ》もせずに靴を脱いで玄関を上がって、そのまま2階の自室に入ってしまった。
それから坊ちゃまは夕食の時間が来ても部屋から出てこなくて、私はそろそろ頃合いだろうと考えて坊ちゃまの自室の扉を3回叩いた。
「坊ちゃま……」
「……」
「お夕食の時間です。どうか召し上がって頂けませんか?」
「ごめん、ホルスタイン。今日は食欲がないんだ」
「……では、お入りしてもよろしいですか?」
「……」
坊ちゃまが私の問いかけに無言でいる時は、肯定の意思を表している。
それから私は静かに扉を開くと、坊ちゃまの自室に足を踏み入れた。

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