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乳牛メイドのホルスタイン あの、かけがえのない日々のこと
第4章 第3話 永遠の記念日
 あれから日々が過ぎていって、坊ちゃまは16歳の青年になっていた。

 今年から学苑の高等部に進学した坊ちゃまは勉学に励み優秀な成績を収めながら日夜球技の練習に明け暮れて、私もこれまで何度も坊ちゃまが活躍する試合を見物しに行っていた。

 40歳になる半亜人の私は人間族の20歳ぐらいの外見で、貴族や富裕層の市民が大多数を占める応援席で私は周囲から距離を置かれていたけれど、観戦席から大声で坊ちゃまに声援を送ると坊ちゃまは同じ選手団の学友たちからからかわれて恥ずかしがっていた。


 そして私とは離れた座席から小さな声援を送っている栗色の長髪の少女と坊ちゃまは時折目線を交わしていて、私はそれを理解した上でなるべく彼女の邪魔をしないようにしていた。

 それでも薄い合成繊維の装具を身にまとった坊ちゃまが革製の頑丈な玉を体育館の床に叩きつけては相手の陣にある|鉄籠《てつかご》に投げ込む瞬間にはいつも大声で叫んでしまって、栗色の髪の少女にはいつも申し訳なさを感じていた。


 坊ちゃまが学苑の中等部に入学して以降は性的な触れ合いをすることはほとんどなくなって、私は純粋に坊ちゃまの従者として暮らす日々を過ごしていた。

 今だけは坊ちゃまにみずみずしい青春を送らせてあげたいと思えば、40歳の半亜人の肉体が欲求を持て余して|疼《うず》く辛さはいくらでも耐えられた。

 坊ちゃまのことを思って夜中に自分で自分を慰めながら、私はいずれ再び訪れる幸せな日々と、その後に待っている生活のことを考えてしまっていた。
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