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NEXT EXTRA 2025
第3章 Halloween Cosplay
袋を開け、取り出しかけた途中で羚汰は、それがナニか分かったらしい。

こっちを見ながら、営業スマイル的な顔で笑ってる。
イタズラを思いついた時の顔。

「何?」

「これ、セーターだよ。うん。セーター。稜、ちょっと着てみようよ」

嬉しすぎたのか、嘘が下手くそ過ぎておかしい。

何となく、稜もそれが何か思い出した。

「...無理強いしないんでしょ」「そうだけどさぁ」

2人の間に、ふぁさっ、と広がる薄グレーのそれは...。

もう随分前に流行った、〇貞をコロすセーター。

ハイネックでノースリーブのワンピースセーターと見せかけて、背中がお尻の上部まで、ぱっくり開いたセーター。

「でもさ、コレ入れてるって、いつか着ようと思ってでしょ」

得意げな羚汰の手の中には、防虫剤がある。

それぞれ種類ごとにジップロックにかっちりしまい込んで、キチンとそれぞれに防虫剤を入れていた。
ちゃんと、季節が来る度に入れ替えて。

着る事なく虫に食われてしまうのは、せっかく貰った物に対して失礼かな、と。
そう思ったからなんだけど。

「稜...。ここは、ひとつ提案があります」

何やら切り替え、真面目ぶって、羚汰がテーブルに座り出した。
両肘をテーブルにつき、指を顔の前で交差させ、おデコを近づける。

「ホテルに泊まった朝、玲那のうんち事件がありましたね?誰が片付けましたか?俺ですね。しかもその後、暴れる玲那を風呂に入れ、大惨事をなんとかおさめましたね?しかも、そのあとの、パジャマとか、スリーパーまで風呂場で洗わせていただきましたね?これはいつもとは違う大きな“借り”が出来たと思って頂きたい」

アニメか何かのセリフのようだ。
めちゃくちゃ早口で、ツッコミが出来るスキがない。

「これは、このセーターを着ていただくってことで、ひとつ、あの時の貸し借りを無くそうじゃありませんか」

そんなに、このセーター着て欲しい?
童〇じゃないのに??

なんか笑えてくる。

しょうがないな。ノってあげるか。

勿体ぶって、椅子にゆっくり座り、羚汰と同じようなポーズを取る。

「いいでしょう...」「やった!」「ただし!!」

喜び立ち上がろうとする羚汰を、片手を上げて静止する。

なんだか楽しい。

「...こちらにも、条件があるのだよ」

立ち上がりかけた羚汰が、ゆっくり座り直した。
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