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美味しいサンドイッチの作り方
第12章 きらめき臨海HANABIナイト
「翔は…誰かを本気で自分が
好きにならなっちゃわない様に。
自分の感情にブレーキを掛けてるって事?」
『……多分だけど…翔のやつ…、
母さんや…夏稀…みたいに…
自分の大事な人が…自分の傍から
ある日…突然いなくなることが…
もの凄く…怖くて…仕方ないんだろうな…』
だったら…初めから…
誰の事も…本気で好きにならない様に
しておけば…いいって……。
そんな風に…翔は…思ってるのかな?
『でも……なゆなら……翔の…
心に…寄り添ってやれるんじゃ…
ないかって……俺は…思うけど…』
「光。それは…勘違いだよ。
私はそんな立派な人でも凄い人でも
なんでもないんだもん。光や
翔が…思うような程…優しくもないよ」
『だから…お前の…そう言う所。
そう言う所の事を…言ってんだよ。
なゆは…自分の事そう思ってる
んだろうけど、俺も翔も…なゆ…
お前の存在に…救われてる…』
昨日翔にも…そんな感じの事を
言われた気がする…、私が…
夏稀って人に…似てるって…。
「………でも私、何もしてないよ?」
『なゆ……』
「うん?」
名前を呼ばれて…顔を上げると
光が私にキスをして来て、
街灯に照らされて私と光の足から
伸びた2つの影も…重なった。
その後は…会話らしい会話もなく
手を繋いで…家まで歩いた、
玄関の前にたどり着いて
カギを開いて家の中に入った。
しぃ……ん と、家の中は
静まり返っていて。
いつもなら…ママが居て
誠さんが居て…翔が居て
光が居て…私が居る…お家…は
皆で生活してる時は…お部屋の数が
足りなくて…困るぐらいなのに…、
今は………広すぎる様に感じる…。
『とりあえず……浴衣脱いで…
シャワー…一緒に浴びるか…?』
昨日のオートキャンプ場でも…
一緒にシャワー浴びたりしてたから。
一緒に…シャワーを浴びるのにも
何の抵抗も…感じなくて…
自然な…流れに…なっている位。
「う…うん……浴びる…」
『俺の部屋って、言ったけど…
なゆの部屋…でも…いいか?』
光が私にそう問いかけて来て
私は光の問いに首を縦に振った。

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