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美味しいサンドイッチの作り方
第9章 きらめき海岸オートキャンプ場 ~朝~

『お~い、なゆたちゃ~ん?
私の声聞こえてる~?おーい、
もし、もーし?私の声聞こえてますかぁ?』
と…後半の方で鬼滅の刃の
胡蝶しのぶの声真似をしながら
私の顔を下から覗き込んで来ていて。
ハッ…と一瞬でトリップしていた
白昼夢の世界から引き戻される。
「結婚…なんて……そんな…
まっ…まだまだ…私には…早いと
言うかッ…、全然早すぎるんでっ…」
『え~?そうかなぁ…?私は
トオルさんと…ハワイかバリ島で
結婚式したいなぁ~って
うふふ♡思ってるけどなぁ~♡
リゾートホテルで豪華な
ブランドのウエディングドレス着てぇ
結婚式なんて…素敵じゃない?』
昨日の鮫島センパイのあの感じだと
まりんが海外挙式したいって
言ったら頑張ってさせてくれそうだなって
そんな感じに思ったりとかしながら。
『お――い、なゆ~?
まだまりんと話してんのかよ、
腹減ったから飯食おうぜ?まりんも
仕事サボってねぇで、戻れよ~?』
と開けっ放しになっていた
キャンピングカーの中から
光の声が聞こえて来て
バイト中のまりんを引き留めて
しまった事にお詫びを言って。
バイトに戻って行ったまりんを見送った。
私がキャンピングカーの中に
戻るとリビングのテーブルの上に
開いたバスケットが置いてあって。
たまごのサンドイッチと
ハムのサンドイッチ、
ココットに入ったオムレツと
瓶に入ったサラダ。
蓋つきの保温容器に入った
コンソメスープ。
フルーツヨーグルトと…
オレンジジュースと
紙パックに入ったきらめき山牧場の
牛乳がセットになっていて。
頂きますをして…3人で
朝ごはんを食べて…。
その後は…チェックアウトの後も
オートキャンプ場のビーチを
利用することが出来るから。
持って来てた色気のない
自分の水着を着て。
3人でバナナボートに乗って
スリリングなマリンスポーツを
楽しんだりとか…。
ちょっとだけ海水浴をして。
家に帰ってシャワーしようぜって
光が言うから水着の上に
ラッシュガードを羽織った格好で
きらめき海岸を後にして。
3人で桜坂を上って…
日下部家を目指した。

