この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
魅惑~甘く溺れる心と身体。
第18章 ずっと好き~せめて想うだけでも許してください。

「こんな汚いあたしだけど――だけどせめて、想うだけでも許してください。もう二度と、貴方の前には姿を見せないから」

 なんて自分勝手。

「……ごめんなさい」

 けっきょく、あたしは自分が可愛いだけ。
 唯斗さんを好きと言いながら、自分のことしか考えていない。
 あの中年男性が言っていたことは真実だった。
 欲しい玩具が手に入らなくて、駄々をこねている子供……。

「好きになっちゃって、ごめんなさい」

 あたしの目からは涙が堰を切って溢れ出す。

「ごめんなさいっ!」
 あたしはしゃくりを上げて嗚咽を漏らした。

 悲しみで冷たくなっていく身体。
 凍えてしまいそう……。
 この先、唯斗さん以外の男性を好きになれる日が来るとは思えない。
 ずっと唯斗さんが好きだって、確信できる……。
 このまま、これから一生の間を凍えたままを過ごすんだ。
 これで終わり。

 さようなら――って。

 唯斗さんにお別れを告げられるんだ。
 覚悟して目を閉じる。

 捨てないでと口にしないよう、
 無様に泣き叫ばないよう唇を噛みしめた。
 ――だけど。

「澪ちゃん!」
 あたしの身体が力強い腕に掻き抱かれた。
「俺が好きなのは七瀬じゃない。澪ちゃんだよ」

 ――え?

 今、何て言ったの?

「ゆ、いと……さ?」
「何時の日か、日に日に女性になっていく君を想っていたんだ」


/216ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ