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魅惑~甘く溺れる心と身体。
第18章 ずっと好き~せめて想うだけでも許してください。
だけどもう、なかったことなんてできない。
この想いを否定することはできない。
貴方のことをずっと想っていた。
ううん、違う。
「今も、多分これからもずっと唯斗さんが好き。唯斗さんだけ……」
……泣きそう。
だけどここで泣いたら、優しい唯斗さんは本当に好きな女性よりもあたしを選んでしまう。
にへ。
だからあたしは必死に笑顔を作った。
「昨日、唯斗さんが去って行く七瀬 姫実花さんを追いかけたあの時。あたしはこの恋が届かないことを知りました」
ダメだ。
もう笑えない。
目尻から、一筋の涙が頬を伝う。
「唯斗さんが七瀬さんを好きなの、もう判ったから――。だから他にあたしを受け入れてくれる男性を求めたの」
「澪、ちゃん……」
唯斗さんが口を開く。
ダメ!
今はまだ振らないで!
聞きたくないっ!!
心の準備はまだできていない。
だからあたしは唯斗さんの言葉を被せた。
「お母さんに捨てられて、唯斗さんにも捨てられたって思って……悲しかった。あたしを受け入れてくれる人なら誰でもいいって思っちゃったんだ。でも、結局、無理でした。唯斗さんしか、あたしの身体は受け付けなかった」
あのおじさんとセックスしたのはあたしの責任。
軽はずみに性行為をしたから、踏みにじられた。

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