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魅惑~甘く溺れる心と身体。
第13章 危険な罠、ふたつの欲望の前にただ狂い咲く……。
須藤さんのさっきの話し方だと、あたしは唯斗さんと身体の関係になったことを知られて脅されてラブホに連れて来られた、っていうふうになっているっぽい。
たしかに、その言い方なら唯斗さんの考えがどういうふうに転ぶかを確認できる。
須藤さんは敵ながらなかなか機転が利く。
こういうのに慣れてるのかな。
だからさっきのオーナーの息子さん、お父さんにまた怒られるって言っていたし、きっとこういうことによく巻き込まれているのかもしれない。
「楽しみだね、森野にとって君はただの肉体関係だけなのか、それとも恋愛対象として見ているのか――第一声で判るかな……」
「――っつ」
楽しそうにしている須藤さんとは対照的に、あたしの心臓は早鐘を打ちっぱなしだ。
心臓が跳び出しちゃうんじゃないかってうくらい、ドキドキしている。
唯斗さん……。
あたしは唯斗さんにちゃんと愛されていますか?
それとも、身体だけの関係ですか?
貴方の本心が知りたい――。
だけど――。
正直、知るのは怖い。
ただの火遊び目的だって――。
あたしとは肉体関係しかないって言われたらどうしよう。
すぐに電話を切ったのは、あたしを心配してくれているから?
その心配の種類はなに――?
「さあ、姪として心配しているのか、女性として心配しているのか……どっちだろうね」
あたしの心を読んだかのように、須藤さんはぽつりと口にした。

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