この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
魅惑~甘く溺れる心と身体。
第11章 須藤さんを待ち伏せて、根掘り葉掘り聞きまくろう大作戦開始ッ!
――なんて。
そんなことあるわけがない。
唯斗さんはあたしのものだ。
絶対ぜったい、ぜぇ~ったい、誰にも渡さない!!
そのために、姫美花さんの魅力をとことん教えて貰って、あたしは女を磨き上げるんだっ!
あたしは突き立てた人差し指を仕舞って、拳を作ると胸の前に当てた。
心密かに決意する。
「う~ん、教えてもいいけど……」
須藤さんは少し考えてから、にっこり微笑んだ。
なんだろう。
ちょっと嫌な予感がする。
もしかして、あたし、話を聞く相手をしくじったのではなかろうか。
片桐さんに話を聞いた方が良かったのかも知れない……。
あの人は姫美花さんのことが好きみたいだし、少し慕情が入るかもしれないけれど、より確かな情報を仕入れられたかもしれなかったのに……。
後悔先に立たずとはこのことね。
あたしはちょっと身構えて背筋を伸ばす。
そうしたら――……。
案の定だ。
「俺とデートしない?」
須藤さんは軽い口調でそう言ってのけた。
「デート?」
「そ、デート。明後日、俺半休なんだよね、昼飯も兼ねて午後1時からはどう?」
あたしは唯斗さん一筋だ。
他の男の人に興味はない。
それに厄介なことに巻き込まれたくもない……。
えっと……。
どうやって断ろう。
「彼女さんに怒られませんか?」
暗に誘いを断ろうと探りを入れるあたしに対して、須藤さんは――というと……。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


