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僕の愛する未亡人
第2章 はじめての社外業務①

さすがの理央も、直属の上司を誘うという自らの大胆な行動に、緊張していた。
いつも使っているのだろうか、彼女は手慣れた様子でキーを鍵穴に差し込み、入口で理央にスリッパを差し出す。
室内の明かりをつけた冴子はジャケットを脱ぐと、壁にかかるハンガーに、自らのジャケットをかける。
「佐藤くんのもかけてあげるよ」
「あ、はい」
リュックを床に無造作に置き、自らのジャケットと、ネクタイを手渡す。
ほんの少し震えるのに冴子は気づかないふりをして、淡々と彼のジャケットとネクタイをハンガーにかける。
「僕…シャワー浴びてきます」
「どうぞ」
理央はそそくさと、バスルームに駆け込んだ。
……水音の向こうで、誰かが微かに動く気配がした。
どうやら冴子が歯磨きをしているようだ。
(ま、マジで手慣れてる……)
ばくばくと心臓を拍動させながら、シャワーを浴びるしかなかった。
バスローブ一枚を身に包んで、歯磨きを終えると、ベッドルームに体を移す。
無造作に床に置いたリュックをベッドの端に添える。
いつも使用している避妊具をすぐさま取り出せるようにだ。
冴子が先ほどホテルの前にある自販機で買った水を差しだしてくれた。
「今日……本当に良かったの?」
脚を組む冴子が背筋をピンと伸ばす。その横に理央も座り、乾いた口に水を流し込む。
「あたしは、自分より年下の男の子とできるのは嬉しいんだけど……男の人って若い子の方が好きなもんじゃないの?」
冴子は心配そうに身をかかめて、理央の頬を軽くグーの形にした手の外側で撫でる。理央は苦笑しながら、その手の温もりに胸をざわつかせる。
「僕が気になる人、誰かわかってるくせに。飯塚さん、優しい」
「聞いてないことを憶測では話さないよ。言いたくないなら言う必要ないし」
「やっぱり、そういうところも優しい。だからしたいと思ったんですよ」
……一方の理央は、冴子に優しくできないと思った。
あまりに、土曜日から今日にかけて、胸をざわつかせる出来事が多すぎる。
右側に座る冴子を引き寄せて、冴子の甘い香水の匂いを鼻腔に満たす。
冴子の左耳は、髪の毛がかけられていて顕わになっている。
そこに、唇を寄せた。
いつも使っているのだろうか、彼女は手慣れた様子でキーを鍵穴に差し込み、入口で理央にスリッパを差し出す。
室内の明かりをつけた冴子はジャケットを脱ぐと、壁にかかるハンガーに、自らのジャケットをかける。
「佐藤くんのもかけてあげるよ」
「あ、はい」
リュックを床に無造作に置き、自らのジャケットと、ネクタイを手渡す。
ほんの少し震えるのに冴子は気づかないふりをして、淡々と彼のジャケットとネクタイをハンガーにかける。
「僕…シャワー浴びてきます」
「どうぞ」
理央はそそくさと、バスルームに駆け込んだ。
……水音の向こうで、誰かが微かに動く気配がした。
どうやら冴子が歯磨きをしているようだ。
(ま、マジで手慣れてる……)
ばくばくと心臓を拍動させながら、シャワーを浴びるしかなかった。
バスローブ一枚を身に包んで、歯磨きを終えると、ベッドルームに体を移す。
無造作に床に置いたリュックをベッドの端に添える。
いつも使用している避妊具をすぐさま取り出せるようにだ。
冴子が先ほどホテルの前にある自販機で買った水を差しだしてくれた。
「今日……本当に良かったの?」
脚を組む冴子が背筋をピンと伸ばす。その横に理央も座り、乾いた口に水を流し込む。
「あたしは、自分より年下の男の子とできるのは嬉しいんだけど……男の人って若い子の方が好きなもんじゃないの?」
冴子は心配そうに身をかかめて、理央の頬を軽くグーの形にした手の外側で撫でる。理央は苦笑しながら、その手の温もりに胸をざわつかせる。
「僕が気になる人、誰かわかってるくせに。飯塚さん、優しい」
「聞いてないことを憶測では話さないよ。言いたくないなら言う必要ないし」
「やっぱり、そういうところも優しい。だからしたいと思ったんですよ」
……一方の理央は、冴子に優しくできないと思った。
あまりに、土曜日から今日にかけて、胸をざわつかせる出来事が多すぎる。
右側に座る冴子を引き寄せて、冴子の甘い香水の匂いを鼻腔に満たす。
冴子の左耳は、髪の毛がかけられていて顕わになっている。
そこに、唇を寄せた。

