この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
純潔の檻 ―敵国の騎士に囚われて―
第1章 堕ちた城

「エルディア王国第一王女、リュシア・エルディアです。」
名乗りを上げた瞬間だった。
ゼノの目が、かすかに瞬いた。
一瞬――本当に一瞬だけ、その瞳の冷たさが緩んだように見えた。
まるで、予想していなかった何かを目の当たりにしたかのように。
「……女、だったのか。」
その呟きには驚きと、そして――妙な熱が混ざっていた。
騎士としての理性か、男としての欲望か。
彼の喉がかすかに動いたのを、私は見逃さなかった。
「剣は持っていないのか。」
「戦うための剣は、必要ありません。」
「……強いな。王女。」
その言葉は皮肉でも罵倒でもなかった。
彼の視線が、私の顔から、髪へ、首元へとゆっくり降りていくのを感じた。
それはまるで、戦利品として値踏みするようで――けれど、その目には明確な“男”の色が宿っていた。
名乗りを上げた瞬間だった。
ゼノの目が、かすかに瞬いた。
一瞬――本当に一瞬だけ、その瞳の冷たさが緩んだように見えた。
まるで、予想していなかった何かを目の当たりにしたかのように。
「……女、だったのか。」
その呟きには驚きと、そして――妙な熱が混ざっていた。
騎士としての理性か、男としての欲望か。
彼の喉がかすかに動いたのを、私は見逃さなかった。
「剣は持っていないのか。」
「戦うための剣は、必要ありません。」
「……強いな。王女。」
その言葉は皮肉でも罵倒でもなかった。
彼の視線が、私の顔から、髪へ、首元へとゆっくり降りていくのを感じた。
それはまるで、戦利品として値踏みするようで――けれど、その目には明確な“男”の色が宿っていた。

