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12歳年下の旦那さんと新婚旅行と妊活する話
第39章 番外編 その2 『私』の誕生日③
知らず知らずのうちにウトウトと
眠ってしまって居た。
身体が揺さぶられる感じがして…
揺れで目を醒ましたら。
さっきまでの海沿いの景色とは
打って変わって…木々が生い茂る
うにゃうにゃと曲がりくねった
山道にみたいな場所を走っていて。
私は…30分ぐらいウトウト
していたみたいで…、もうちょっとで
目的地である今日のお宿に着くみたい。
「こんな場所に…お宿あるの?」
見えるのはうっそうと生い茂る
木々しか…見えなくて…。
私は寝てる間に海遊館から
どこに連れて来られたのか?
ここはどこの山の中?って思いながら
周囲をキョロキョロしていたら。
旦那さんがウインカーを出して
細い道に入って行く。
車一台がやっとって感じの
道幅の狭い道を…通って行く。
細い道に入ってすぐの所に
木々の間に建物が見えて来て。
「もしかして、あれがお宿?」
『ああ、あれですか?
あれも泊れますけど
今日泊まるのはこの先にある方です』
うっそうと茂る木々の中に
開けた場所があって、
洋風の建物が見えていたけど
今日泊まるのはここじゃなくて
その先にある方なのだそう。
細い道を進んでいると…
濃い緑色の看板が見えて来て。
片側の…斜面に沿って
沢山あじさいの木があるのが見える。
「これ…全部紫陽花?
梅雨の季節だったら凄いだろうね」
『オーシャンテラスあじさいって
言う名前なんで、ここの
シンボルみたいなもんでしょうね』
山の中だけど、オーシャンなんだ
フォレストテラスとか…
フォレストヴィラとかって
そんな感じの雰囲気だけど…。
道幅の遅い道を上り切ると…
視界が開けて広い空間に出て来る。
和風のこじんまりとした
温泉旅館みたいな佇まいで。
荷物を降ろして貰って、
建物の自動ドアをくぐろうとすると
旦那さんが呼び止めて来て。
『巴、これこれ、カエルいますよ』
そう言って玄関の脇にある
小さな苔のお庭に置かれいる
石のカエルを指差して。
「何?このカエル背中に
小さい赤ちゃんのカエル背負ってるね」
『背中で子育てするカエルいますよね
あれがモデルなんですかね?』

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