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第38章 番外編　その２　『私』の誕生日②

こう言う平面の作品には
深堀氏の心理が鱗の下に
描かれる事があるのだそう。

私は最初の方に見た枡の
中の金魚のアレしか知らなかったから。
こんな平面の大きな金魚も
描いてたんだなって初めて知ったんだけど。

このエリアにはエチレンブルーの海って
映像を見るコーナーがあって。
うちの実家の母親が昔金魚を飼ってて
バケツに色のついた水を作って
金魚を消毒？治療？してたのを
これを観ながら思い出してたんだけど。

自分が病気の金魚になって
消毒されてる気分になれる。

第5章 金魚百態

ここでは…お馴染みの
お菓子の入れ物とかに
作られた作品とか。
銭湯にあるケロリンのバケツに
入っている金魚とかがあって。

お菓子とか食べ物の容器だけじゃなくて
花嫁箪笥の引き出しとかに
金魚が入ってる作品とかもあって。

第6章 我らは、水溜りに発生するコケ
－新作インスタレーションでは
初公開の新作の方丈の夢が展示されている。

この展覧会のメインと呼んでいい
大きな作品で…、凄い個性的で
ユニークな感じの作品で。

『ちゃぶ台とか扇風機ありますよ』

昭和のお茶の間を
再現したセットの様な場所に
所狭しと金魚が泳いでいる。

アクリルになっている部分と
そうでない部分があって、
畳の上に描かれた金魚の
影もリアルな感じで。

水がない所って言う言い方も
おかしいんだけど、アクリルが
無い場所にいる金魚もリアルだし。

アクリルもスライスがドンと
乗ってる感じになってるから
上からはリアルな金魚達が居て
横から見ると線になるのを
上から横から見て楽しむ事が出来る。

豚さんの形の蚊取り線香から
発射される様に飛び出してる
沢山の金魚達の姿。
畳の上に置かれている
夏らしいイ草の座布団も…
一部はアクリルの中だけど
一部は外にはみ出しているし。

置かれている丸い昔ながらの
ちゃぶ台も半分がアクリルに入っていて
もう半分は外に出てる感じで。

ちゃぶ台の上のみかんも
半分だけ…アクリルの中にはいってる。