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今日も私は、お父さんとお兄ちゃんとセックスする。
第36章 お父さんと温泉旅行(2)
 年配の女性は上品な感じで、気さくに話しかけてくれる。


「抹茶が美味しいんだって、お父さん」

「じゃあ食事の後に頼もうか、お団子も」


 私たちがそう会話すると、


「あら? あなたたち、親子なの? てっきり恋人同士かと思ったわ」

「!」


 その言葉を聞いてドキッとした。


「すごく仲がいいのね」

「……っ……」


 私は動揺してしまった。まさか、恋人同士に見られていたなんて……。服のおかげ……?


「陽菜が名前で呼んでくれないから」


 お父さんがコソッと耳打ちする。


「……っ……」


 そうだった。二人きりの時は名前で呼ぶ約束だったのに、私ずっと「お父さん」って言ってた……。


「ごめんね、お父さん」


 私がシュンとしていると、お父さんは頭を撫でてくれた。


「冗談だよ」


 お父さんはそう言ってくれたけど、何となく寂しそうだった。


 この老夫婦の前では名前は呼べないけど、カフェから出たら名前で呼ぼうと私は決心した。


 料理を食べてデザートも楽しんだあとは、お土産屋さんを見ることにした。


「わあ……このプリン美味しそう。ね、おと……」


 またお父さんって言いそうになって、私は口を噤んだ。




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