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今日も私は、お父さんとお兄ちゃんとセックスする。
第33章 命の恩人
「迷惑だなんて、とんでもない! 目の前で倒れている人がいたら、陽菜ちゃんだって放っておけないでしょう?」

「そうですね……」

「だから社長さんも救急車を呼ぶのは当然だと思って呼んだのよ。それに秘書さんを付けさせたのは、心配だからよ。立派な地位の人でも、やっぱり人情はあるのね。だから陽菜ちゃん、あなたは何も気にしなくていいの。あなたが気にするのは、しっかり回復して元気になることよ」

「……」


 私は看護師さんの励ましに、少しだけ心が軽くなった。その時、部屋の扉がノックされた。


「瀬名です。今入ってもよろしいでしょうか?」

「あ、はい」


 思ったよりも早く声をかけられて、私は慌てて返事をした。すると瀬名さんのうしろにスーツを着た年配の男性がいて、バチッと目が合った。


「具合はどうかな?」


 社長さんは優しそうな人だった。歳は60代くらいで、まさに社長というオーラを放っているけど、話しかけやすい雰囲気を漂わせていた。



「陽菜さん、こちらが一ノ瀬社長です」

「えっ?」


 私は思わず名前に反応してしまった。


「陽菜さん、ご存知でしたか?」

「い、いえ……」


 一ノ瀬って……びっくりした、よくある名字なのかな? 




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