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今日も私は、お父さんとお兄ちゃんとセックスする。
第21章 先生の部屋
 私は家を飛び出して、あてのないまま走り続けた。行くところなんてない、そう思っていたのに向かっていた先は駅だった。


 電車通勤しているお父さんは、いつもこの駅を利用する。帰ってくるなら今頃の時間だし、待っていれば会えるかもしれない。本当は静江さんとは会ってなくて、あれは静江さんの作り話なんだと思いたい。


 でも18時になっても、19時になっても、お父さんが帰ってくる様子はなかった。


 スマホには真人お兄ちゃんからの着信が何度もあった。でもずっと無視していたら、かかって来なくなった。きっともう真人お兄ちゃんにも愛想つかれたよね……。「勝手にしろ」と思ってるかもしれない。


 20時になると、駅を利用する人もまばらになってきた。そのうち雨が降ってきて、少し肌寒くなってきた。それにお腹も鳴る。


 もう帰ったほうがいいかな……と思った矢先、前からスーツを着た男性が歩いてきた。


「ねえ、君。さっきからそこにずっと立ってるけど、誰かを待ってるの?」


 話しかけてきたのは、お父さんと同じくらいのおじさんだった。



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