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大きなクリの木の下で
第5章 拉致監禁

「すいません…あの、私、502号室に住んでいる大場美代子の友人なんですが…」
- なんだい、また大場さんかい -
あからさまに管理人は、うんざりしたような口調だった。
り
- 大場さんなら留守だよ -
「ええ、音信不通なので心配で来てみたんです
彼女、独り暮らしだから部屋でその…倒れているんじゃないかと…」
- いや、それはないね -
管理人のぶっきらぼうな口調に、静香の隣でインターホンを聞いていた竹本がカチンときて横から割って入った。
「それはないって、どうして言いきれるんですか!
とにかく部屋の中を確認したいんですよ!」
- 大場さんの部屋の確認なら、今朝がた彼女の勤め先の面々が実家のお母さまを連れて確認に来ましたよ。
ええ、私も一緒に部屋に入ってこの目で確かめましたから間違いありませんよ -
「部屋は…部屋は荒らされた形跡はありませんでしたか?」
もっと情報が知りたいと、インターホンに顔を近づけて静香が食い下がった。

