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大きなクリの木の下で
第9章 由里子の家

「さて、夕飯の準備完了だわ」
ご飯が出来たわよと由里子の部屋に声をかけてみたけれど返事がない。
「まだお風呂なのかしら…
ずいぶんと長湯ね…」
もしかしたら狭い浴室で入浴介助に手間取っているのかしら?
ナースだから入浴介助の心得はあるとはいうものの、
やはり介護福祉士ではないので段取りが下手なのかもしれないわ。
それに二人して浴室内で転倒なんかしていれば、それこそ洒落にならない。
心配性の登喜子は、こっそりとバスルームを覗いてみることにした。
脱衣室のドアを開けるとシャワーの音が聞こえない。
『どうしちゃったのかしら?』
脱衣室に足を踏み入れて登喜子はハッとした。
脱衣かごの中に明らかに娘の由里子のモノであるパンティーとブラジャーが脱ぎ捨てられていたからだ。
『あの子ったら全裸で介助しているの?』
バスルームのすりガラスのドアに目を凝らしてみると
竹本であろう褐色の肌の男がバスチェアに腰かけているシルエットが伺えた。
驚いたことに、白い肌の娘が彼の前にしゃがみこんで
一心不乱に頭を振っていたのだ!
『まあ!あの子ったら!
やはり二人は深い仲だったのね!』
愛しあっているのだと登喜子は無性に嬉しくなった。
もしかしたら、意外と早く孫の顔が見れるかもしれないわ!
70過ぎの姥桜(うばざくら)の女陰が十年ぶりに潤ってきたのを感じずにはいられなかった。

