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わたしのお散歩日記
第9章 放牧
 お肉屋さんの前を通りかかる。『〇〇牛』と書かれたポスターが貼ってあって、草原を背景に黒い牛が写っている。夏の間じゅう放牧されていて、だから美味しいのだそうだ。理屈はよくわからないけど。

 草原を自由に走り回っているからお肉が引き締まっていて、だから美味しいのかしら。脂身が多いほうが美味しいのかもしれないけど。きっとほどよいバランスになっているのね。

 それとも、牛小屋から外に放たれてストレスもなく育って、だから美味しいのかしら。たしかに、ずっと小屋の中にいたら息が詰まりそう。今日みたいな暑い日でも、わざわざ外に出てお散歩しているわたしだから、その気持ちはわかりそう。お散歩しているわたしのお肉、美味しいかしら。脂身多めの何十年モノだけど。…なんて、それはお酒の呼び方ね。

 笛を吹いてくれる若い牛飼いさんが現れたらついていってしまいそう。もじもじしていたら、お尻をピシって叩かれたりして。

 『呼んだらすぐに来なきゃダメじゃないか』
 『ごめんなさい』

 牛飼いさんがおっぱいに吸い付いてわたしのミルクを飲んでくれる。…なんて、いつの間にか、肉牛じゃなくて乳牛になっちゃった。お肉屋さんのショーケースには『自家製のフランクフルト』がお皿に盛られている。美味しそう。

 『おまえもミルクを飲みたそうだね』

 わたしも牛飼いさんに吸い付いてミルクを飲んじゃう。…なんて、どこに吸い付くというのかしらね。

 『美味しそうにしゃぶるね。欲しかったんだね』

 牛飼いさんはやさしくわたしの頭を撫でてくれる。だって、フランクフルト美味しいんだもの。舌を長く伸ばして夢中になってなめちゃう。

 『出すよ…』

 無調整の濃厚なミルクがお口の中一杯に噴き出されれる。すごい勢い。鼻の孔からも垂れてきそう。たっぷり味わってごっくんしちゃう。美味しくて思わず首を振ったら、首につけてる鈴が鳴るのかしら。しばらく味わってないわね。

 ポスターの牛を眺めながらそんなことを思っているなんてね。牛さんに親しみがわいてくる。優しそうな貌をしてるわね。でも、あらためてポスターをよく見てみたらオス牛みたい。

 日も傾いてきたし、喉も渇いてきちゃった。そろそろ小屋に戻らないと。
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